No.
06
Five Gardens -5つの庭の提案-

Comment
明治大正昭和、平成、そして令和。この地でおよそ140年もの間、街の変遷を静かに見守り続けてきた蔵があります。その蔵は人々から忘れ去られていたわけではなく、時代時代で役割を変えて価値を保ち続けてきました。
今回は同敷地内にあった箱型のオフィスを全改装し、グリーン&アウトドアショップにコンバートすることでインテリアや庭遊び、リガーデンなど住まうこと全般のご相談に向き合える複合施設に生まれ変わりました。敷地内、建物で区切るように5つのテイストを表現しています。
1.店舗パーキングからショップまでをいざなう荒々しいロックガーデン。岩と岩の間にアガベやロストラータを配し、見た目もさることながら、メンテナンス性も考慮したひとつのご提案。前面道路からの視線をカットする蛇籠も一つのアクセントになっています。
2.蔵とショップに囲まれてお客様をお迎えする、今昔を融合するような和モダンテイストのお庭。堅すぎず、カジュアル過ぎず、のバランスを保っています。
3.蔵の中から珈琲を飲みながら坪庭を眺めるのはいかがでしょうか。室内の暗さが坪庭の緑を引き立てて、落ち着く空間のご提案の一助となっています。
4.施設内を回遊する目的を担うのが、竹の小径。洗練されていつつ懐かしさを感じることが出来る不思議な空間が雰囲気を作っています。
5.小径を進むと現れるのが西海岸テイストのお庭です。ウッドチップを敷いてメンテナンス性を高めながら、枕木に囲まれた石畳の上で焚火も出来る、庭遊びのご提案。最大の特徴は隣家との境界に設置した目隠しのウォールです。これは廃材の貨物コンテナの壁板を切り出し、アパートの隣地に設置することでシーンを変えることに成功しています。またインポート物置もスタイリッシュさを求める方に強く訴えかけるアイテムとなります。
これらの数々のお庭は建物を利用して空間を切り分けることによってテイストが混ざることなく、それぞれの個性をそれぞれのロケーションで存分に堪能することができます。
これからこのお庭でどのような方がどの様な時間を過ごしていくのか、楽しみに見守ってまいります。











